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クマドリカエルアンコウ

アンコウ目カエルアンコウ科

2009年12月30日撮影。三競の水深17m付近、体長はわずかに1cm程度でした。
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クマドリカエルアンコウの特徴は、名前の通り歌舞伎役者のクマドリのような模様があるところ。その模様が目に達していること、各ヒレを縁取るように色の帯が入ることなどが見分けるポイントです。

2010年9月8日撮影。この年の夏はちょっとした異変が起きました。滅多に見つからない、個体数の少ないはずのクマドリカエルアンコウが最大で5個体も見つかったからです。
最初の一匹が見つかったのは8月の初旬頃でした。
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その後、しばらくして2個体目がみつかりました。大きさは最初のものとほぼ同じか、少し小ぶりな感じ。だいたい4cmくらいでした。撮影は2010年9月19日。増田真理子さん。
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こちらは上記と同じ個体です。2番目に見つかったので、シロクマ2号と呼んでいました。撮影日は2010年9月20日。撮影者は同じく増田真理子さん。大きく口を開けた瞬間をグッドタイミングでとらえましたね。
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そして9月に入って、3個体目となる本種が、1個体目のすぐ側で見つかりました。それまでに見つかった2個体に比べぐっと小さくて、体長は1cmないくらいでした。3番目に見つかったのでシロクマ3号です。撮影日は2010年9月11日、撮影者は宮坂真之氏です。
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これはエスカ(疑似餌)の部分のアップ。撮影日は2010年9月11日、撮影者は宮坂真之氏、被写体はシロクマ1号。オキアミ類に驚くほど似ていますね。これじゃあ、だまされる魚がいても不思議はないかもしれません。
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さらに驚くことに、本種の中でも数が極めて少ないと言われる黒い個体が発見されました。黒いクマドリカエルアンコウ、略してクロクマ君です。(*^^*)
撮影者は宮坂真之氏。撮影日は2010年9月12日です。
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上記と同じ個体です。撮影日は2010年9月19日。撮影者は増田真理子さん。
この個体、初めはクマドリではなく、別の種類のカエルアンコウかと思いました。クマドリカエルアンコウの特徴である目に届く体の模様や各ヒレを縁取る色の帯がないからです。しかし神奈川県立生命の星・地球博物館の瀬能 宏先生に問い合わせたところ、下記のようなお答えをいただきました。
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 クマドリカエルアンコウでよいと思います。
 (鰭膜の薄いことが判別の手がかりになるか、との私の問いに対して)鰭膜以外に、背鰭第2棘や第3棘が先端が太いこん棒状になることもクマドリの特徴です。
 今のところこの手の色彩はクマドリに限られているようです。
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瀬能先生、いつもながら丁寧なお答え、ありがとうございました。

撮影日は2010年11月6日、撮影者は岡島洋介氏。被写体はシロクマ3号です。
見つかった時は体長1cmほどだったのに、わずか2ヶ月で体長4cmほどにまで成長しました。そして小さかったときはかわいかったのに、成長すると体にぶつぶつのような模様が出来てしまい、ちっとも可愛くなくなってしまいました。でも1匹のカエルアンコウをこれだけ継続して観察できたのは初めてだったので、面白かったです。
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さらに。2010年のクマドリカエルアンコウ・フィーバーは続きます。
10月中旬に水路の水深7m付近で2匹目となる黒い個体が発見されました。クロクマ2号ですね。
2号は1号と違って体に皮弁のようなふさふさがたくさんあって、決して美形とは言えないお姿でした。f ^ ^ *)
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これで終わりではありません。今度は11月に入り、何と黄色い個体が発見されました。
2010年11月11日撮影、撮影者は私です。
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これ、実は新発見、ではなく、以前からグンカン岩の沖側、水深15m付近にいたシロクマ2号の体色が変化したものだと思われます。

結局、私が確認できただけで7個体の本種がいたことになりますが、未確認の情報もさらに3、4件ありましたので、いったい全部で何匹いたことやら。また、雲見だけでなく、2010年は伊豆の他のダイビングサイトでも数多く観察されたようです。つまり、今年はクマドリカエルアンコウの当たり年?いったい彼らに何があったんでしょう・・・?

2012年9月12日撮影。撮影者は私です。場所は雲見・牛着岩、小牛横の亀裂付近、水深10mでした。体長は親指大ですから3、4cmといったところですかね。かわいいです。それに伊豆半島では今年いちばん早い出現らしい。素晴らしいですね。第1発見者は雲見の現地ガイド・近喰細さん。
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2012年9月14日撮影。上記と同じ個体です。撮影者は塚口英秋氏です。
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同じ日、同じ個体です。撮影者は山本慎太郎氏。
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その後、上記の個体は台風のうねりで姿を消してしまいましたが、次々に新しく発見されました。どうやら2012年も本種の当たり年のようです。

まずこちらは2012年9月27日に撮影された黒い個体。撮影者は亀谷文俊さん。場所は雲見・牛着岩、大牛の裏手のくぼみ、水深12m付近でした。
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次に、こちらは白バージョン今年2個体目の発見です。場所は雲見・牛着岩、大牛の洞窟の水深10m付近。これはこの記事を編集している11月12日現在も観察されています。この写真が撮影された時に比べると体長が倍近く大きくなっています。

撮影者は宮坂真之氏。撮影は2012年10月13日。
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この後も大牛の裏手の壁で3番目、湾内で4番目となる白い個体が発見されました。なかなか見ることの出来ない種だったのに、2010年と言い今年と言い現れる時はどうしてこうも立て続けなんでしょうか。不思議です。

2012年11月16日撮影。撮影場所は雲見・牛着岩、大牛の洞窟内部です。上記の宮坂さんが10月13日に撮ったのと同じ個体ですが、約1ヶ月でかなりおおきくなりました。
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by idive-marinelife | 2010-01-07 18:23 | 魚・カ行
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