マリオニナ・ルブラ
裸鰓目スギノハウミウシ亜目ホクヨウウミウシ科
2010年2月8日撮影。場所は小牛の湾内側、水深12m付近。体長は7cmほど。 手持ちの資料として、まず「本州のウミウシ」図鑑を見てみるとホクヨウウミウシ科の仲間(No.444 TRITONIDAE sp.1)として紹介されています。 上記と同じ個体を別の角度から。 しかし出版されたのが「本州のウミウシ」よりも新しい「ウミウシ 生きている海の妖精」図鑑によるとマリオニナ・ルブナとして紹介されています。ですので、このブログではマリオニナ・ルブラとして掲載しました。 マリオニナ・ルブラ。つまりラテン語の学名そのまんま読みで和名はまだ無いんですね。マリオニナとはミドリハナガサウミウシ属を指しますから、ホクヨウウミウシ属の仲間としている「本州のウミウシ」図鑑とは見解が真っ向から違います。さて、どちらが正しいんでしょう?? 分類的には裸鰓目スギノハウミウシ亜目ホクヨウウミウシ科ってことは間違いないと思います。 「本州のウミウシ」図鑑からホクヨウウミウシ科の特徴としては「発達した口膜を持ち、その先端に突起があることや、背側突起が背面周縁で各々独立し分岐するといった特徴がある」とのことです。 下の画像は頭部のアップ画像です。番号の1.の部分が発達した口膜、2.が鞘のある触角を指しています。つまり上記の特徴を満たしていますよね。 さらにこれがMarioniaミドリハナガサウミウシ属かTritoniaホクヨウウミウシ属か、ということですが、このふたつの属は「肝臓の形態で分類され、外観では識別できない」(「本州のウミウシ」図鑑より)とあります。 ダイバーは外観から判断する以外に無いので、こういうケースの時は種の同定は難しいですよね。
by idive-marinelife
| 2010-02-13 21:53
| ウミウシ・マ行
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