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マスダオコゼ属の一種

2013年1月15日追記。
本種は「イズオコゼ」と考えられます。

下記の記事中にある瀬能先生の「北海道大学の研究者が論文を書いています。たぶん3月に公表されているのですが、まだ現物を見ておりません。新しく学名や標準和名が付けられたはずです。」の結果、この和名がついたということだと思います。

(以前の記事)・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2010年4月7日撮影。場所はマンボウ待ちの根からたて穴へ向かう途中の岩の上。水深20m付近でした。体長は4cmほど。

体がまっ白なのはアルビノ(白化個体)だからですね。アルビノはその発現そのものが稀少ですし、保護色となる色素を持たないため捕食者に見つかりやすく、自然界で生存していくことは、通常の種よりも難しいとされています。実際、私も周りから浮いてしまうほどの白い色でぱっと目につきました。

この個体がどこまで生き延びることが出来るか、はわかりませんが、頑張って欲しいと思います。
マスダオコゼ属の一種_b0156853_13543992.jpg


上と同じ個体です。他のカサゴの仲間と見分けるポイントとして、この種は背びれが目の真上近くから始まることがあげられます。
マスダオコゼ属の一種_b0156853_13562988.jpg


もう一枚同じ個体の画像です。アルビノでない、通常の色彩の個体も見てみたいです。
マスダオコゼ属の一種_b0156853_1357227.jpg


2010年4月8日追記。
白化個体は珍しいのかな、と思い、神奈川県立生命の星・地球博物館の瀬能先生に画像をお送りした所、下記のような返信をいただきました。

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 伊豆でマスダオコゼとしているものはよく似た未記載種ということで、北海道
大学の研究者が論文を書いています。たぶん3月に公表されているのですが、ま
だ現物を見ておりません。新しく学名や標準和名が付けられたはずです。

 それはともかく、今回の個体ですが、いわゆる白化個体(アルビノ)とは異な
るようです。この種はもともと写真では瞳孔が赤っぽく写ります。また、全体が
黒(焦げ茶)から白っぽいものまでいろいろな段階の色彩変異が撮影されてい
て、今回のものもその範囲内ではないかと考えています。

 いずれにしても稀種であることに変わりありませんし、分布記録としては重要
なのでぜひ登録させていただきます。
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瀬能先生からいただいた知見をもとに、この魚の標記を「マスダオコゼ」から「マスダオコゼ属の一種」と変更いたします。また、アルビノでもなかったんですね。こんなに白くても、通常の色彩変異の範囲内だということですね。(⌒^⌒)b

先生が教えて下さった北海道大学の研究者による論文、接する機会があったら見てみたいですね。また、新しく発表された標準和名なども知りたい所です。分類もカサゴ目イボオコゼ科マスダオコゼ属の一種と変更いたします。
by idive-marinelife | 2010-04-08 13:57 | 魚・マ行
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