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キビレヘビギンポ

スズキ目ヘビギンポ科ヘビギンポ属。
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場所は水路の三角穴を出た所。水深8m前後のオオパンカイメンの上でした。撮影日は2010年8月15日。撮影者は白石稔氏です。体長は4cm程度と小ぶりでした。ぱっと見、なんだか普通のヘビギンポと違うぞ、という印象でした。

そこでヘビギンポに特化したWebサイト「ヘビベース」を調べてみると、該当する物がありました。それが「キビレヘビギンポ」です。名前の由来となったらしき尻ビレの黄色い色も確認出来ます。

また、この画像を念のため神奈川県立生命の星・地球博物館の瀬能 宏先生に送って同定を依頼しました。いただいたお答えが下記です。

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 ご指摘のキビレヘビギンポでOKです。伊豆諸島では普通種ですが、伊豆半島沿岸ではそれほど多くないと思います。西側(駿河湾)での記録は少なくとも魚類写真資料データベース中では初めてのようです。

 学名のsenouiはご指摘のように私にちなんだものです。学名の基準となる標本(ホロタイプ)は私が採集したものなので、それを命名した研究者が重視してくれたということになります。

 貴重な情報、ありがとうございました。

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やった!ここに掲載の画像は、伊豆半島の西側(駿河湾)でこの種が確認されたことを証明する貴重な一枚になるかもしれませんね。

撮影日は2010年8月26日。撮影者は私です。最初の発見以来、気をつけて見ていると結構な数の個体が牛着岩周辺や三競などにもいることが分かってきました。牛着岩での目撃は水路周辺に今のところ限られています。
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上記と同じ日ですが、場所も時間も違う所で撮影しました。別個体と思われます。
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やはり同じ日に撮影した別個体の婚姻色です。通常のヘビギンポ同様、体全体が黒くなるのですが、しっぽ部分の白い帯は1本しかなく(ヘビギンポは2本)、頭にメタリックブルーの模様があります。そして婚姻色の時も尻ビレの黄色はそのままです。が、その黄色いままの尻ビレはうまく撮影できませんでした。またチャレンジします。
キビレヘビギンポ_b0156853_2010678.jpg


by idive-marinelife | 2010-08-17 21:06 | 魚・カ行
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