「ウミウシ」とは
そもそもウミウシとはなんでしょうか。
いまやダイバーでウミウシを知らない人はいないと思います。たぶん誰でもウミウシと言われれば思い出せる種類のひとつやふたつ、あるのではないかと思います。 伊豆で代表的なウミウシと言えば、たとえばアオウミウシでしょうか。 その定義を、PDFウミウシ図鑑「日本のウミウシ」より転載します。 「ウミウシ(後䚡類)は成体の殻が退縮/消失する傾向を持つ、巻き貝(腹足類)の多様な一群である。鰓が心臓の後方に位置することから後䚡類と呼ばれる。多くが体長1-3cm程度であるが、中には体長が50cmを越える種もある。数種を除いて全て海産である」 平たく言えば「貝殻の無い貝の仲間」と言ったところでしょうか。 ちなみに上記の定義を引用した「日本のウミウシ」図鑑は2012年12月にリリースされました。ウミウシに関する図鑑の中ではもっとも新しいと言えます。また従来の紙の図鑑ではなく、電子書籍版の形を取っているので、新しい知見が反映される速度も早い、とのことです。 興味のある方は下記のリンクからどうぞ。 「日々是匍匐 (図鑑の執筆者中野理枝さんのブログ) 」 この図鑑に載っているウミウシ(後䚡類)の分類表を下記に転記します。 軟体動物門 腹足綱 直腹足亜綱 異鰓上目 異旋目(下位異鰓目) 有肺目 後䚡目 スナウミウシ亜目 頭楯亜目 アメフラシ亜目(無楯亜目) ニセイワヅタブドウガイ亜目 嚢舌亜目 裸殻翼足亜目 有殻翼足亜目 傘殻亜目 側鰓亜目 裸鰓亜目 ドーリス上科 顕䚡ウミウシ類 隠鰓ウミウシ類 孔口ウミウシ類 タテジマウミウシ上科 スギノハウミウシ上科 ミノウミウシ上科 ※ 赤字はウミウシではない (引用終わり) 上記の「日本のウミウシ」図鑑「はじめに」によると、ウミウシの分類はDNAの塩基配列に基づく分類方法が導入されるようになって、従来の形態重視の分類方法が大幅に見直されたそうです。 その分子系統解析による分類体系を反映させた初めての日本語のウミウシ図鑑が上記の「日本のウミウシ」図鑑ということになります。 当ブログでも新しく登録されるウミウシはもちろん、過去の登録も折を見て少しずつこの「日本のウミウシ」図鑑の内容に即していく予定です。 ただガイドがひとりでこつこつとやっているブログですので、なかなか行き届かない点もあると思います。その辺はどうかご容赦いただいた上でご覧下さいね。
by idive-marinelife
| 2014-01-12 20:04
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