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ムカデミノウミウシ

裸鰓目ミノウミウシ亜目アオミノウミウシ科ムカデミノウミウシ属。

2010年6月17日撮影。大牛の西側、水深14m付近の岩場にて。
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上記と同じ個体の顔のアップです。
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2008年4月25日撮影。水路のブイ側、水深12m付近にて。
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2008年3月21日撮影。
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2007年8月30日撮影。以前は「ナゾのウミウシ 2」として紹介していましたが、「ウミウシ図鑑.com」等を参照した結果、ムカデミノウミウシと判別するに至りました。
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2010年7月6日追記。「本州のウミウシ」図鑑には「本種は褐虫藻を宿す。白い個体は幼体で、まだ褐虫藻の素嚢が発達していないと考えられている(Rudman)」とあります。上記の個体がこれにあたるようです。ちなみに括弧内のRudmanとは人の名前で、世界的なウミウシ研究の権威者です。

褐虫藻(かっちゅうそう)とは、海に住む無脊椎動物の細胞内に共生する 渦鞭毛藻類の単細胞藻類の総称です。つまり小さな藻の仲間ですね。大きさは約10マイクロメートル(0.001ミリメートル)です。

褐虫藻を細胞内に宿す、いわゆる宿主の主なものは造礁サンゴ類がありますが、この他クラゲやシャコ貝、イソギンチャク、そして本種のようなウミウシの一部もそうなんですね。

褐虫藻は光合成をする事が知られています。そして得られたエネルギーのうちの余剰分を宿主に渡すと考えられています。造礁サンゴはそのすべてが体内に褐虫藻を宿していて、必要とするエネルギーの9割を褐虫藻に頼っている、とも言われています。

ただ、褐虫藻は海水温が一定温度より高くなりすぎると、宿主から逃げていってしまうことが知られていて、それがいわゆるサンゴの白化現象となるわけです。褐虫藻に逃げられてしまったサンゴは必要なエネルギーが得られずに死んでしまうんですね。

本種とは直接関係のない、余談でした。f ^ ^ *)
by idive-marinelife | 2010-07-06 10:48 | ウミウシ・マ行
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