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ナンヨウウミウシ

裸鰓目スギノハウミウシ亜目マリアニナ科マリアニナ属。

2008年9月18日撮影。水路下の洞窟にて。体長1センチほど。
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2011年12月31日撮影。3年ぶりにまた水路下の洞窟でみつけました。体長は2mmといったところ。小さいです。
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2012年1月1日撮影。毎日10cm前後の距離を移動しています。小さいのでその度みつけるのに苦労させられます。

どれくらい小さいかというと、下の写真をご覧下さい。指の先の赤い円の中にいるのがそうです。
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アップにすると美しいですね。
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このウミウシ、珍しいみたいです。まず「本州のウミウシ」図鑑によると、その分布は「西太平洋熱帯域」、そして「黒潮の影響を受ける海域で、春季から夏季にかけて稀に見られる」とあります。つまり真冬の伊豆・雲見は、このウミウシが出現する場所、季節としてとても的外れだということになります。

でも、います。どうしてなんでしょう・・・?

2012年5月13日撮影。場所はやはり雲見・牛着岩の水路下の洞窟です。数日前、アクアティークの糸井さんが見つけたと聞いて確認しに行きました。すると教えてもらった個体の数メートル脇にももう一個体いるのを発見しました。

複数個体いるとなると、繁殖している可能性もありますよね〜。いよいよ不思議です。
まず、こちらが糸井さん発見の個体。
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そしてこちらが2個体目のほうです。目印の為に刺した楊枝のすぐそばに移動していました。楊枝の太さと比べると小ささがよく分かると思います。
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2012年7月19日撮影。場所は雲見・牛着岩の小牛の洞窟。撮影者は高山恵子さん。
この日の前後、この周辺で全部で3個体が確認されています。いよいよ繁殖している可能性・大ですね。(⌒^⌒)b
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次の写真は同業のアクアティークのお客様・浅沼絵美さんからご提供いただきました。2012年7月12日撮影。場所は小牛の洞窟です。ただでさえ珍しいこのウミウシがなんと産卵中という大変貴重な写真です。
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2012年7月23日撮影。撮影者は廣瀬誠氏。場所は雲見・牛着岩の水路下の洞窟、小牛側の壁でした。今年は本種の当たり年?らしく、複数個体が発見されています。最大で5個体が確認できた日もありました。図鑑の分布域が訂正される日も近いかもしれません。f ^ ^ *)
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2012年11月9日撮影。撮影者は高木郁子さん。場所は小牛の洞窟前の壁。水路下の洞窟と並んで本種がよく見つかる場所です。数ヶ月ぶりの発見ですが、きっと目につかなかっただけでずっとここにいたんでしょうね。

下の写真、よく見るとこの個体が産んだらしいタマゴも見えます。今年7月にも産卵している様子が撮影されているのですが、繁殖期間って長いんでしょうか?謎が多いです。
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by idive-marinelife | 2012-07-27 18:25 | ウミウシ・ナ行
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